ここに、サイエントロジーの全貌が明らかになります。サイエントロジーという主題を、『人間の能力の創造』で体系化した後、L. ロン ハバードは特にその本を完全に勉強できるようにするため、一連の30分講演を行いました。「公理」、「存在の状態」、そして「コンシダレーションや物理的仕組み」といったその技術の基礎となっている「本質的要素」から「インテンシブの手順」のプロセス、そして外在化したセイタンのプロセスである「ルート1」のプロセスひとつひとつを説明する12の講演など ― それらすべてを完全に網羅したこの講演は、「知識の科学」、そして「本来のOTの能力」に関する概念的な理解を提供しています。ここには、サイエントロジーにおけるすべての基盤となっている原理が示されており、この宗教とその遺産の全体像を明確に示した「サイエントロジー:その全般的な背景」も収録されています。つまり、これはサイエントロジーそのものの重要な分岐点を示すとともに、その後のすべての調査に向けて、公理という基盤を築いた講演シリーズなのです。
続きを読む私たちが今日明らかにした主要な事柄が、実際に人が持つ存在性の状態なのです。人類が魂を持っているのか、持っていないのかという思索ではなく、私たちにはデータがあります。私たちは、セイタンがどのようなものなのか正確に知っています。私たちは膨大な数の事柄を、非常に正確に知っています。― L. ロン ハバード
1954年アリゾナ州フェニックスで、L. ロン ハバードは、過去1年間全く休むことなく研究や講演、グループ・プロセシングを行っていました。この集中的な活動の目的は、人間自身の歴史と同じくらい古いひとつの目標 ― 人間の精神の解放を達成することでした。
その活動の核心は、新しいトレーニングのカリキュラムである、「上級臨床コース」で、心と精神の現象と、研究と調査の理論的な根拠の両方に対する深遠な洞察を提供するものでした。トレーニングを積んだオーディターのいくつものグループが、L. ロン ハバードによる個人指導と講演を含む、6週間の勉強と相互オーディティングに登録しました。そして、そのトレーニングは容赦のないものでした。実際、9ヵ月以上にわたり、彼は450以上の講演から成る7つのACCを次々に提供しました。
そこでのトレーニングにはふたつの目的がありました。ひとつはオーディター自身に外在化した状態をもたらすこと、ふたつ目は、他の人たちをその状態までオーディティングしたいと思う意欲と能力を向上させることでした。まさにその目的を達成するため、第7回ACCまでに、ハバード氏はどんなオーディターでも…比較的トレーニングを積んでいない人でさえも、他の人たちを自由にすることができるプロセシングの体系的手順を首尾よく仕上げました。そして、それによって、トレーニングを安定したものにしただけでなく、彼はこう発表することができました。
「この1954年に、私たちはあるプロセスを手にしています。それらは、グループに対して行った場合でも、2千5百年前に選ばれし少数の人たちが手探りで求めていた、存在の状態を一度に生み出すものです。私たちは、過去の誰よりも、生命の現象をコントロールしているのです。」
その言葉に続いて、L. ロン ハバードは次に、苦労して手に入れた発見を、すべてのサイエントロジストがすぐに理解できるような簡潔で総合的な勉強のコースにまとめ上げることに取り掛かりました。言い換えると、彼はサイエントロジーの全景を完全に示そうとしていたのです。
まさにそのことを念頭に置いて、彼は規範化されたテキスト『オーディターのハンドブック』を編集しました。これが現在の『人間の能力の創造 ― サイエントロジストのためのハンドブック』です。この本に対応するものとして、1954年7月、彼はサイエントロジーの原理と実践と英知を要約した30分の講演シリー ズを提供しました。
続く数ヵ月を通じ、ハバード氏はこの歴史的なシリーズを完成させるためにさらに講演を加えました。まず8月に「公理」に関する4つの講演を録音。次に10月には、外在化したセイタンのための伝説的なプロセス「ルート1」をひとつひとつ説明する12の追加の講演を提供しました。
フェニックス・プロフェッショナル・コース講演として、ハバード氏が自ら選り抜き、サイエントロジストに幅広く発表された最終編集版は、やがて「フェニックス講演」として知られるようになりました。
ここには、サイエントロジーの要約、その主題を支える本質、宗教とその遺産を包括した声明が示されています。したがって、これはサイエントロジーそのものを網羅する講演シリーズなのです。
これらの講演は、誕生と死をめぐる果てしない螺旋からの自由を初めて可能にした根本原理、公理、真実を含む、サイエントロジー宗教に関するL. ロン ハバードの画期的な総括として、不朽の決定版となっています。